アカデミー/クラブの方針や年代によって頻度は異なりますが、どのチームも様々なトーナメントに参加します。
 
トーナメントの種類は大きく分けて、管轄の州サッカー協会が主催するものと、大手クラブチームや専門業者が主催する宿泊型(参加チームは近隣の複数の州から集まる)のものがあります。
今回は後者の宿泊型トーナメントについて、詳しく書こうと思います。
 
 
宿泊型トーナメントは、だいたい2〜5時間くらいの運転で行ける地域で開催されるものです。どのチームも少なくとも年1〜2回は行きます。
試合の経験値を積むという目的もありますが、それ以上に、チームビルディング的な要素が大きいような気がします。
 

指定ホテル予約 = トーナメント出場権獲得

宿泊型トーナメントのためにチームの一員としてやらなくてはいけないことは【ホテル予約】
トーナメント開催3〜5ヶ月前、チームがトーナメントへの出場登録をすると、主催団体から会場近隣のホテルをアサインされます。チームマネジャーからホテル予約の専用サイトURLなど案内が届くので、期日までに各自予約手続きをします。
 
多くのトーナメントが、“Stay-to-Play”と言って、参加チームは主催団体から指定されるホテルに専用サイト経由で予約して宿泊するのがお約束となっています。実は、アサインされたホテルにチームの7〜8割が宿泊予約をしないと出場権を与えないぞ、という脅迫まがいなルールがあるんです。
 
「じゃあその宿泊料、何ヶ月も前に予約するんだし、もちろん団体特別価格だよね?」って思うでしょう。
そんなことは全くない。あまりにも普通の値段で凹みます。むしろ、他の宿泊予約サイトよりも良いレートが提示されることは無い、と断言しても良いです。
ハンプトン・イン、ホリディイン、フェアフィールド・インあたりのクラスの中級ホテル(朝食付)が指定され、部屋代 x 2泊 +税=$300〜400が相場です。(祝日を含む週末だとお高め)
 

『抜け駆け』はご法度…

「全員が泊まらなくても出場権得られるなら、ウチくらいヨソに泊まってもいいかな」、とよぎることもあるかもしれません。
だって、Expediaから予約した方が安かったり、上級会員ステータスを持っているホテルが近くにあったり、開催地の近くに住む親戚の家に泊まりたい人もいるでしょう。片道2時間位だったら頑張って通う!と考える人もいるでしょう。
 
でも、自分だけ抜け駆けするのはモラルを疑われかねないので、ここは言われた通り、おとなしく「指定された予約専用サイトから指定ホテルに2泊」が原則です。実際これは皆、まじめに守ってます。
「きょうだいも同じトーナメントに参加するけど、そのチームが他のホテルにアサインされているからそっちに泊まる」、というような正当な理由がある場合はOKです。
 

大学寮に泊まる場合もある

メモリアルデーの週末や夏休み中などは、大学のフィールドで行われるトーナメントがあり、大学寮が宿泊先になることがあります。(学生が夏休みで退寮済のため空室なので。)
 
我が家は寮にアサインされたことがないので経験者ママから聞いた話ですが、寝具やタオル、トイレタリーなどのアメニティが一切ないので、自分で用意しないといけなかったり、部屋にテレビや冷蔵庫がない、朝食が付いてない(事前にチーム内で、クラッカー、シリアルバー、マフィン、ジュース等を分担して持ち寄ることも)、といった不便さがあります。
 
しかし何と言っても試合会場と同敷地内にあるので、試合と試合の間に部屋に戻って休めたり、ホテルよりはちょっと安くて部屋も広い、というアドバンテージは大きいです。
 

STAY-TO-PLAYは立派なビジネスとして成立してしまっている

勝手に割り当てられたホテルに割に合わない料金で泊まらなくてはいけないなんて、腑に落ちないですよね。
でも、アメリカのスポーツビジネス業界では、Stay-to-Playは1つのビジネスとしてすっかり定着しているんです。サッカー、野球、バスケットボール、バレーボール、様々なスポーツでこのシステムが利用されています。
 
クラブが支払うトーナメント参加費を最小限に設定しクラブの負担を軽減することで、より多くの参加が見込めます。主催者側は指定ホテルからキックバックを受け取り参加費で賄いきれない費用(フィールド等施設のレンタル費、人件費)を補ったり、利益を得たりします。
 
また、トーナメント開催期間は多くの人が集まり、宿泊して、食事して、とその地域にお金を落としてくれることになるわけで、トーナメントを1つ開催すると、その町に巨額のお金が流れ込むことになります。つまり、一種の『町おこし』的な役割も担っているのです。
 

宿泊型トーナメントのスケジュール

金曜日 移動➡︎指定ホテルに宿泊
土曜日 リーグ予選2試合。任意でチームランチ or ディナー。宿泊
日曜日 午前〜昼までに1試合、決勝/準決勝に進出すれば夕方にもう1試合。帰宅。
 
金曜日は移動日なので、学校から帰ってきてから出発すれば充分なのですが、結構普通に学校を休ませちゃう家庭も多いのに驚きます。3時のチェックインを目指して出発して、プールで遊んで、とかしているんでしょうけど、簡単に学校休ませるアメリカ人の感覚にはいまだ慣れません。
 
日曜日に決勝まで終えるトーナメントが多いですが、天候の状況や月曜が祝日の場合は、決勝を翌日に行うトーナメントもたまにあります。
この場合は、自分でホテルを探してもう1泊するか、遠くなければ一旦帰宅して翌日また出直すか、いずれかになります。
 

トーナメント当日、悪天候の場合はどうなるのか?

多少の雨なら決行、雷注意報/警報=待機、または中止です。
天候の様子を見ながら運営側の判断を待つ場合、ホテルに屋内プールがあったり、近くにショッピングモールや遊べるところがあるとラッキー。何もないところだと本当に退屈です。
 
土曜日の試合はこなせたけど、日曜日は全て中止となってしまう場合、土曜日の結果だけで順位を確定してお開きになることもあります。
 

チームディナー/ランチ

トーナメント期間中1回は企画される、いわゆる親子含むチーム全体のソーシャルタイムです。
ホテルのロビーや会議室を借りて、ピザやチキンなどのデリバリーとビールとソーダで食事をしながら歓談します。レストランでやったこともありますが、周りのお客さんに気を遣わなくてはいけないレストランよりも、気楽なホテルでやるこのパターンが最近は多いです。
自由参加なので、行きたければ行く、で全然大丈夫です。
 
親はダラダラ飲んで食べて喋っていますが、子供たちはさっさと食べ終えて、プールで遊んだり、部屋に集まってゲームしたりします。
 

まとめ

遠方の大会に参加するって言うと、日本ならコーチと子供だけでマイクロバスを貸し切って行くようなイメージですが、アメリカではこの宿泊型トーナメント Stay-to-Playが一般的なシステムなんです。
実際、コマーシャル感がにじみ出ていて「こういうの嫌だなー」と思っている家族も少なからずいるのですが、愛する子供のために大金をはたき、家族総出で車を走らせて、同じホテル泊まって、同じ釜の飯を食べる。
なんだかんだ言っても今のところ、このシステムは廃れそうにありません。

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