以前、大脳皮質の発達について書きました。
 
 
今回は、ギフテッドにありがちな「忘れ物、なくし物をしやすい」という傾向について、もう少し詳しく書きます。
 

注意欠陥障害かも?と悩む

小さい頃から不注意で物を紛失したり破損することが多かった息子。なんども繰り返して、いくら注意しても全く改善が見られないまま小学校を卒業してしまいました。
本人の言い分としては、「勝手にそうなっちゃうんだよ!」でした。もう本当に何が起きているのか自分でも分からない、超常現象であるかのような感じで言い、いつも責任を逃れをしていました。
 
モノが勝手に歩いてどっか行っちゃうわけないだろ!
もはや「だらしない」というレベルではない。もしかして、注意欠陥障害(ADHD)…??
 
と、結構真剣に悩んでいましたが、ある時これもギフテッドの子供の特徴の一つだということを知りました。程度の差はあるとはいえ、ギフテッドの子供にはその傾向があるようです。
もちろんもっと深刻な場合はギフテッド&ADHDコンボの2E(Twice-Exceptional)と診断されたりもするでしょう。
 
 

 Gifted = Disorganized

ギフテッドプログラムの先生との面談で、「忘れ物が酷くて...」とこぼした時にハッキリ言われたのは、
 
「”Gifted = Disorganized(整理整頓ができない)”って言うのは、ベリーコモン!!」
 
彼女の息子さんもギフテッドだそうで、学校に着て行ったジャケットが次々となくなる現象が続いていて、息子さんに問い詰めても「分からない、なくなっちゃった」の一点張り。ある時もしやと学校のロッカーを覗きに行ったら、ロッカーの奥底からぐしゃぐしゃのジャケットが7枚も出てきたそうな。
 
 

本人も困ってる

鉛筆・消しゴムなど文房具がなくなったり、ジャケットやパーカーなどの上着を何処かに置き忘れてきたり、水筒やランチバッグを持ち帰るのを忘れたりするのは日常茶飯事でした。
 
安物を持たせるから雑に扱うのか?と考えたこともあり、ちょっと良い物(例えば日本製のシャーペンとか)を買い与えて「これは良いやつだから大事にしてね」と釘を差しても、気づいたらなくなっていたり壊れている。
なくしても持ち物の方から戻ってくるように徹底的に記名しても、紛失時に手元に戻ってくる確率は50%以下。
 
10〜11歳になる頃には、もう本人も自分のなくし物&忘れ物の多さに辟易していて
「なんでぼくはこう不注意なんだろう!バカすぎる!」
と、頭を抱えて自分がダメ人間だと悲観するので、ほんと、もう何も言えなくなってしまった私。
 
 

忘れない、なくさない工夫を日々実践

大脳皮質の成長の遅れがこの問題の原因だと知ってから、息子の忘れ物予防に対する学習能力に期待するのをすっぱり諦めて、先回りして手をかけまくる、サポートに徹することを決意。
息子が忘れ物やなくし物をして、自己嫌悪に陥って、暴れるほうが厄介ですから。
 
”とにかく脳の構造的にどうしたってそうなっちゃうんだから、どうしようもない。”
 
そういう思考で構えるようになったら、息子が物をなくすたびにイライラしたり、小言を言わなくて済むようになりました。息子も必要なものが手元にあるという安心感を得られて自信になる。みんなの心の健康のため、コレとても大事。
 
出かける前、出先から帰る前、忘れ物がないか声を掛ける。
持ち物に名前を書く。
一緒に使う物はバラバラにならないようセットにする。
 
こんなこと、小学校1年生じゃあるまいし…、と思いつつも、しつこいくらいにやりました。
息子は意外と「わかってるよ!!しつこいなぁ!」と言うことは一切なく、
「◯◯はある、▲▲も持った。うん、大丈夫!」
と逐一確認していました。本人もどうにかしたいと思っていたんでしょう。
 
そうすること数ヶ月、自然とできるようになったのです。ちょうど12歳になった頃でした。
中学校に上がって、宿題や持ち物など自分でちゃんと管理しないといけないことが増えてあれだけ苦戦していたのに、自分で卒なくやりくりできるようになりました。
もちろん「慣れ」もあったかもしれませんが、まるで呪いが解けたかのように変わりました。
 
ギフテッドの子供が、やる事成す事とっ散らかっちゃったり、凡ミスをしちゃったりするのは、大脳の前頭前皮質の成長が遅いせい。いつか治ると信じて、焦らず根気よくサポートしてあげるしかないと思います。
 
「親が先回りして手をかけ過ぎると子供が甘えて成長しない」とか、たいていの育児書には書いてあります。
私はそれを鵜呑みにして、実践しようとしていたから苦しんだんだと思います。ギフテッドに一般論は当てはまらない。それにもっと早く気づいてあげていれば、自分も息子もこんなにキリキリせずに済んだのになあと悔やむばかりです。
 

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